ダイエットのカロリー計算って何が正解?ミスユニバースの公式コーチに聞いてみた

ダイエットを成功させる上で知っておきたいのが、カロリーについて。
頑張って運動や食事制限をしても、正しいカロリー計算についての知識がなかったり、カロリー消費の仕方が分からなかったりすると、効率的に痩せることはできません。
では、正しいカロリー計算はどのように行えば良いのでしょうか?
効率的にカロリーを消費するためには何をすれば良いのでしょうか?
今回は、ミスユニバースの公式コーチである佐久間健一さんに、正しいカロリー計算の方法やカロリー消費の仕方について伺いました。
そもそもカロリー制限はどうしてダイエットに有効なの?エネルギー保存の法則って?
ダイエットにはカロリー制限が有効という話をよく聞きますが、そもそも何故なのでしょうか。
人間の体重には、物理の法則の1つである、エネルギー保存の法則というものがあります。エネルギー保存の法則とは、あるエネルギーが他のエネルギーに形を変えても、そのエネルギーの総量は変わらないということ。
カロリーに置き換えると、摂取カロリーが消費カロリーに形を変えても、その総量は変わらず、何もしなければ自然に減っていくことはありません。つまり、500キロカロリーを摂取して、400キロカロリーしか消費できなかった場合、残りの100キロカロリーは自然消滅することなく、体内に残ってしまうことに。体内に残ってしまったカロリーは、脂肪として蓄えられてしまいます。
ダイエットによって、既に体に蓄えられている脂肪を減らしたい場合は、消費カロリーを摂取カロリーよりも多くすることが絶対条件。
また、エネルギー保存の法則にプラスして、体脂肪を増やすホルモンと、体脂肪を分解するホルモンのバランスの関係で、少量しか食べていなくても体脂肪になってしまったり、大量に食べても体脂肪にならなかったりと、栄養学的な観点も絡み合っています。
摂取カロリーを消費するためにはどうすればいい?基礎代謝がカギ?
では、摂取したカロリーはどのように消費すれば良いのでしょうか。
人間の体は
→何もしなくても呼吸や体温保持で消費するカロリー
○活動代謝20%
→日常生活や運動で消費するカロリー
○食事誘発性体熱産生10%
→食事をした時に放出するカロリー
の割合で、カロリーを消費しています。
つまり、カロリー消費の大部分を占める基礎代謝を増やせば、消費の高い体質を作ることに繋がります。
この基礎代謝を細かく分解すると
○消化吸収40%
○その他(腎臓、神経の代謝)20%
で構成されているので、基礎代謝を増やすためには以下の4つに注目すると良いでしょう。
2.普段使わない筋肉を目覚めさせること
→筋肉には0か100の法則があり、筋肉があっても使わなければカロリーを消費しません。日常的に無意識に働くように、効果的な姿勢をしたり、体幹を動かすエクササイズを行ったりすると良いでしょう。
3.食事回数を増やす
→消化吸収の時間を増やすことで、基礎代謝が向上します。
4.タンパク質を多く摂る
→タンパク質を摂取すると、体内で「脂肪を分解しなさい」というホルモンが分泌されます。
これらを実践すれば、基礎代謝は向上していきます。
基礎代謝を増やすためには具体的にどうすればいい?週3で行いたいトレーニングと、タンパク質について
基礎代謝を増やすための4つの方法は分かりましたが、普段使わない筋肉を目覚めさせるためには具体的にどうすれば良いのでしょうか。具体的な方法をお伝えします。
人間は日常生活において、自分が持っている筋肉の20%程度しか使っていません。つまり、残りの眠っている80%を目覚めさせることができれば、比較的簡単に基礎代謝を向上させることができるのです。
日常生活で少なくなっていると言われている動きは、股関節の外捻りの動きと体幹(胴)の横への動き。
これらの部位の柔軟性の低下は、慢性的に基礎代謝が下がってしまう主原因だと言われています。
これらの部位を動かす簡単なトレーニングをすることで、眠っていた筋肉を目覚めせさせることに。そして、日常生活の中で無意識に股関節と体幹(胴)が使われる機会が増え、基礎代謝向上が期待できます。
股関節と体幹(胴)の筋肉を目覚めさせる簡単トレーニング
あぐらの姿勢で座り、両肘同士を両手で掴み合います。
そのまま、両手をバンザイします。
これが、スタートの姿勢です。
カラダを左右に倒します。交互に10往復行いましょう。
このトレーニングにより、股関節の外捻り、体幹(胴)の横の動きが同時に引き出され、日常の歩行や何気ない動きでも股関節と体幹(胴)の筋肉が働くようになります。
さらに、このトレーニングによってインナーマッスルも働きます。
週3回を目安に実践してみてください。
カロリーを摂らなすぎるのもダメ!?正しいカロリー計算の方法とは
最後に気になるのが、正しいカロリー計算の方法。20代後半〜30代前半の女性を例に、基礎代謝を交えたカロリー計算の方法をご紹介します。
20代後半〜30代前半の現代女性の基礎代謝量は平均して1000〜1100キロカロリー前後。適性は1200キロカロリー前後ですが、数々のダイエット、誤った食事制限により筋肉量や内臓の働きが衰えている女性が増えています。さらに、加齢により年々基礎代謝が低下していくことが原因で、平均値が下がっているのが現状。
現代のアラサー女性は、年々痩せにくい体になりつつあるのです。
1日の消費カロリーは、基礎代謝量に活動代謝量をプラスするため、基礎代謝量に1.5をかけた数値が目安になります。
ダイエットのために食事制限を行う場合は、1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回らず、それでいて基礎代謝を下回らないように調整してください。
消費カロリーマイナス300キロカロリーを、摂取カロリーの目安とすると良いでしょう。
1500ー300=1200
となることから、1200キロカロリーとなります。
さらに毎日運動で100キロカロリーを使うようにすると、基礎代謝を増やしながら脂肪を減らしていくことができます。
ダイエットのために極端な食事制限、カロリー制限を行うと、結果として基礎代謝を下げ、痩せにくい体を作ってしまうので気をつけましょう。
また、食事の際は体重1キログラムにつき、タンパク質を1.0グラムは摂るように心がけてください。
※Mサイズの卵1つには7g前後のタンパク質が含まれていると言われています。
タンパク質を摂取すると脂肪を分解するホルモンが分泌されるだけでなく
○消化吸収に6時間かかるため、食事誘発性体熱産生によるカロリー消費が向上する
○食べたカロリーの30%を熱として消費する
などの効果があり、基礎代謝向上、消費カロリー向上に大きな役割を果たしてくれます。
正しいカロリーの知識をもとに、効率的に痩せやすい体を手に入れよう
ただやみくもに摂取カロリーを下げるだけでは、基礎代謝を下げて痩せにくい体を作ってしまうことが分かりました。また、当然ながら消費カロリーを上回るカロリーを摂取してもいけません。
今回ご紹介したカロリー計算の方法を参考に、まずはご自身の目安となる摂取カロリーを計算してみましょう。そのカロリーを守った食事を心がけ、タンパク質を摂ったりトレーニングをしたり、適度な運動や食事回数の工夫を心がけたりして、効率的に痩せやすい体を作ってみてください。
脂肪が減ることで体重が減るだけでなく、見た目も引き締まった、キレイなボディを手に入れることができるはずです♡
◎今回ご協力いただいたボディメイクトレイナーさん

佐久間健一(さくまけんいち)
ボディメイクスタジオcharmbody代表/2017ミスユニバースジャパン日本代表公式コーチ/2017ミスインターナショナル世界大会公式トレーナー/ミスワールド日本代表ボディメイクトレーナー
三愛水着グランプリモデル、東京ガールズアワードモデル、ファッション誌専属モデル多数のボディメイクを担当。
現在ニューヨーク、LAビバリーヒルズ、ロデオドライブ、パリ、青山、銀座、名古屋、大阪、シンガポール、上海に女性専用のパーソナルジムCharmbodyを持ち「誰でもモデル体型に変われる」独自のモデルエクササイズメソッドで活躍中。日本の企業8576社の福利厚生ジム、アメリカンエクスプレスプラチナゴールド優待特典ジムに指定されている。
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