【ゆるふわパーマは何パーマ?】種類別パーマの形状&セット方法をプロが徹底解説

暑くなってきたこの季節。夏に向けて新しい服を購入したという方も多いのではないでしょうか。お気に入りの夏服に合わせて髪型も変えると、より新鮮な気分で新しい季節を迎えることができるかもしれません。
そこで夏に向けて、髪型を変えようか悩んでいる方々におすすめしたいのがパーマ。しかし一言でパーマと言っても、美容院のメニューを見ると様々な種類があり価格帯も様々です。
「なにがどう違うの?」
「パーマをかけたいけど、一度かけて失敗したから迷っている」
「自分のイメージしている髪型にするにはどのパーマにすればいいの?」
などなど、パーマにまつわる女性の悩みは尽きません。
今回は、銀座の有名美容室で働く、美容師歴8年の在原さんにお話いただいた、種類ごとのパーマの特徴、スタイリング方法をお伝えします。

在原さんプロフィール
銀座4丁目に店舗を構える美容室R de beaute店長。理容、美容のライセンスを持ち、理容室、美容室での実務を経験、理容ならではのアイロンパーマスタイルから美容ならではのエアリーなパーマスタイルまでパーマに定評があるスタイリスト。
メジャーなパーマは水、デジタルの2つのみ
美容院のメニューをみると、水パーマやデジタルパーマ、コスメパーマやクリープパーマなど様々な名前があります。この1つひとつをパーマの種類だと思いがちですが、実はパーマは“かけ方”で分けると2つしかないのだとか。
上の図をご覧になると分かるように、まずパーマは水系のパーマである水パーマと、ホット系のパーマであるデジタルパーマ・エアウェーブに分けることができます。一般的に普通のパーマ=水パーマなので、美容院のメニューに“パーマ”としか書かれていない場合は、水パーマだと考えて良いのだそう。
そこにプラスしてつけることができるのがクリープパーマ、コスメパーマです。基本的にクリープパーマは水パーマにプラスされるもので、水パーマをかける途中でスチームをあてたり、ホットタオルをあてて加温したりすることを言います。クリープパーマをプラスすることで、パーマのもちを良くする働きがあるのだとか。
普通のパーマに行程をプラスするので、当然プラスの料金が発生します。
これに対し、コスメパーマは水パーマにもホット系のパーマにもどちらにも使用されます。コスメと呼ばれる薬剤をプラスしたコスメパーマは、パーマのダメージを軽減するトリートメント的な作用を持っているのだそう。トリートメントパーマというメニューがあるお店は、コスメパーマのことかもしれません。
法律上パーマとカラー、パーマとブリーチを同時に行うことは髪に膨大なダメージを与えるため禁止されていますが、コスメパーマをプラスすれば問題なく行えるのだとか。
普通のパーマにコスメの薬剤代がプラスされるため、少々高くなりますが、髪への負担を少しでも減らしたい方にはコスメパーマがおすすめです。
ダメージレスパーマは“もち”が悪い?
それでは、水パーマ、デジタルパーマ、エアウェーブは何が違うのでしょうか。以下の比較表をご覧下さい。
各種類でかけ方が異なるため、当然仕上がりのカール感やもち、髪へのダメージも変わってくることが分かります。各パーマの具体的な違いを詳しく見て行きましょう。
ショートヘアでボリュームレスの人におすすめ、水パーマ
水パーマでは中が空洞のロットを髪に巻き、そこに薬剤をつけてパーマをかけます。更にお店の方針や希望の髪型によって、促進器を使って外部から温める場合もあります。髪の根元付近までロットを巻くことができるので、男性やショートヘアの女性は水パーマになる場合が多いのだとか。
髪が短くてもパーマをかけることができるというメリットがある反面、頭皮に薬剤が触れる可能性もあるため、頭皮が弱く薬剤でかぶれてしまう人にはおすすめできません。
また、水パーマは水に濡れるとカールが出てくるので、夜お風呂に入る方は朝のスタイリングの際、再び髪を少し濡らす必要があります。とにかく水分が与えられるとカールが出るのでムースやワックスをつけるとよりカールが出ます。
逆に朝シャワーを浴びる習慣がある方は、根元の部分だけ乾かし、あとは半乾きの状態で外に出られるので、気温の高い夏などには良いかもしれません。
髪質やパーマのかけ方にもよりますが、仕上がりは細かいウェーブを作ることも可能で、根元からふんわり髪を立ち上げることができます。髪にくせを出したり、ボリュームを出したい人におすすめです。
また、ロッドの選定によって大きなカールを出すことも可能とのこと。
アイロンで巻いたようなパーマにしたいなら、デジタルパーマ
デジタルパーマは、髪を巻く前に薬剤を塗り、一度それを流してから中に電気を通すことができるロットを巻きます。ロット自体が温まるため、頭皮や顔周りに熱さを感じる人もいるそう。また、薬剤を一度流してから髪を巻くため、水パーマよりも+30分ほど時間がかかると考えた方が良いのだとか。
濡れるとカールが出てくる水パーマに対し、デジタルパーマは乾くとカールがでてきます。そのため、夜お風呂に入る方は寝る前にしっかりカールが出るように乾かせば、朝はスタイリング剤を少量つけるだけでOK。
ヘアアイロンで巻いたような、くるくるとしたカールに仕上がることが多いのが特徴です。また、熱で髪に形状記憶をさせるデジタルパーマの仕組みは、縮毛矯正と同じです。異なるのは温めた髪にカールの形状記憶をさせるか、ストレートの形状記憶をさせるかということだけなので、「根元は真っすぐにしたいけど、毛先だけカールをつけたい」という方は一度にその両方を叶えるデジタルストレートパーマがおすすめです。
デジパよりもダメージを減らしたいなら、エアウェーブ
一度塗った薬剤を流してから、電気で温まるロットを巻くまでの行程はでデジタルパーマと同様のエアウェーブ。エアウェーブではさらに専用の機械を使い、ロットの中から空気を入れます。こうすることで、デジタルパーマに比べ髪への負担が軽くなる一方、パーマのもち自体は少し劣ります。
濡れているときと乾いているときでパーマの形状が近いのが特徴ですが、最も手間がかかることや値段が高くなることもあり、やっていない美容室も多いようです。
失敗しないために、信頼できる美容師さんを見つけよう
パーマの種類により、かかり方やダメージ、持続性に違いはあるものの、一番はその人の髪質や希望の髪型によるという在原さん。そのため、一般的にどのパーマが一番良いとは言えないのだそう。
在原さん曰く、「パーマはブローの手助けにしかなりません。また、全く傷まないパーマはないんです。どんな美容師さんも髪を傷ませないために全力を尽くしますが、薬剤を使うので目に見えなかったり手触りでは感じられなくても少なからず髪は傷みます」とのこと。
なお、ゆるふわパーマというのは、どのようなかけ方でも再現することは可能だと言います。強いて言うならば、ゆるふわパーマに最も近いのは“デジタルパーマ”になるとのことです。
最終的には、髪質×スタイルイメージ(仕上げのイメージ)×スタイリングの仕方でどのパーマにするか決めるのが良いのだとか。とはいえ、自分の髪質は自分では分からないことも多いのではないでしょうか。そんな時はある程度自分で希望の仕上がりイメージを固めたあと、美容師さんに相談するのが一番だそうです。
「やはり人間なので、指名をされると使命を感じる」という在原さん。絶対に失敗したくないパーマだからこそ、信頼できる美容師さんにお願いすることをおすすめします。もし行きつけの美容室がない場合は、在原さんに相談してみてはいかがでしょうか。
新しいヘアスタイルで、ぜひ季節に合わせたファッションを楽しんでみてください。
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